巷に溢れる健康情報に、迷ってしまうことがありませんか?
私もうろうろと迷っていた時に、健康的な生活について全般的に学ぶ機会がありました。
そこで学んだ中から、これは自分の生活に生かしていきたいな、と思った事柄を少しずつまとめています。
この記事を読まれたどなたかのお役に立てば嬉しいです。
健康情報でよく耳にする「酵素」と「酵母」。
どちらも健康によさそうですが、その違いをはっきり分かっていなかったかも。
せっかくカラダに取り入れるなら、
違いを知って、
納得して、
取り入れたいもの。
紛らわしい「酵素」と「酵母」についてまとめてみました。
酵素とは?
まず最初に、酵素の特徴を簡単に紹介します。
- タンパク質の一種
- 生きている生物ではない
- 熱や酸に弱い
- 体内で起こる化学反応の触媒
- 体内のほぼ全てのプロセスに関与
例:消化、吸収、代謝、排泄など
ここで大切なのは、酵素がタンパク質で、熱や酸に弱いということ。
つまり、熱を加えると死んでしまう(本来の機能を失ってしまう)ということです。
【酵素について詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ】
酵母(酵母菌)とは?
続いて酵母です。
言葉は酵素とよく似ていますが、全くの別物です。
以下が酵母の特徴です。
- 微生物の一種(真菌類の総称)
- 生きている生物であり、それ自体が酵素を含む
- 天然酵母は熱や酸に強い
- 糖やタンパク質を分解吸収(この過程が発酵)
発酵の際、アルコールと炭酸ガスを作る - さまざまな食品の製造に利用
例:パン、味噌、ビール、日本酒、ワイン、ウイスキー
ここで大切なのは、酵母が微生物で、熱や酸に強いということ。
つまり、熱を加えてもその機能を失いません。
それぞれの健康効果は?
それでは、酵素と酵母にはどんな健康効果があるのでしょうか。
酵素
【潜在酵素(体内酵素)】
○消化酵素:食べ物の分解を助け、消化吸収を改善する
○代謝酵素:カラダのメンテナンス
免疫力を高める
ホルモン・神経バランスの調整
【体外酵素】
○食物酵素:食べ物に含まれ、それ自らを消化する
酵母
○消化の補助
食品中の糖質を体内で吸収される前に分解する
○便秘解消
消化を助け、腸内に食べ物のカスを残りにくくする
食物繊維が含まれる
○免疫力を高める
β-D-グルカンがマクロファージやNK細胞を活性化する
○疲労回復
ビタミンB群が豊富に含まれているため、摂取した栄養素を代謝し、エネルギーに変える
○栄養補給
ビタミン・ミネラルが豊富
それぞれの摂取方法は?
続いて、酵素と酵母の摂取方法についてです。
酵素
○食物酵素を含む食べ物を摂取する
例えば、生の野菜・果物、非加熱はちみつ、発酵食品など
※1歳未満の乳児には、乳児ボツリヌス症予防のためはちみつを与えないようにしましょう
○消化酵素や抗炎症酵素を含むサプリメントを摂取する
酵母
○酵母を含む食べ物を摂取する
例えば
飲料:ビール、日本酒、焼酎、ワインなど
調味料:醤油、味噌、みりん、酢など
漬物:ぬか漬け、キムチ、ピクルスなど
魚加工品:かつお節、塩辛、アンチョビなど
その他:納豆、ヨーグルト、チーズ、乳酸飲料など
○酵母を含むサプリメントを摂取する
まとめ
最後に、酵素と酵母の特徴的な項目について、一覧表にしておきます。
酵素 | 酵母(菌) | |
性 質 | タンパク質 | 微生物(真菌類) 体内に酵素を含む |
熱や酸に対して | 弱い | 強い |
働 き | 体内の化学反応の触媒 | 糖やタンパク質を分解吸収する(発酵) |
健康効果 | 食べ物の分解 カラダのメンテナンス 免疫力up ホルモン等の調整 |
消化の補助 便秘解消 免疫力up 疲労回復 栄養補給 |
摂取できる食べ物 | 生の野菜・果物、非加熱はちみつ、 発酵食品など |
ビール、醤油、ぬか漬け、 かつお節、納豆など |
いかがでしょうか。
酵素と酵母。
どちらも私たちのために役立ってくれますが、別のものなのですね。
この違いが分かれば
「非加熱のはちみつを熱々の紅茶に入れるのは、ちょっともったいないかも…」
なんて、思うようになるかもしれません。
堅苦しく考える必要はありませんが、
もし意識して取り入れようとしているなら
「なんとなく良さそうだから」
より、
「私はこっち」
と言える方が気持ちもスッキリ。
違いを知って、
酵素と酵母を上手に生活に取り入れていきたいですね。
自分の心身をより快適に、
軽やかに保つために、
頭の片隅に酵素と酵母の違いを置いておくのもいいのではないでしょうか。