『ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版』は、動物にお経を上げてあげたいという想いから僧侶になった著者が、やさしく語りかけてくれる一冊です。
ペットロスに悩む多くの方に、ペットたちからのメッセージが届きますように ──
2013年刊行書籍の増補改訂版。

著者が僧侶になったきっかけは、ちいさな猫でした。
遊びに出たまま帰ってこないミクと名付けた猫が、一週間後、人に虐待されたであろうひどい状態でありながら、本能で帰ってきてくれました。
ところが、当時まだ幼かった著者は、病院に連れていくことも、付ききりで看病することもできず、その無力さに悔し涙が止まりませんでした。
しかしそんな状況でも、してあげられることが一つだけありました。
それが「祈り」です。
祈り続けて三日目の夕方、ミクは最後の力を振り絞り、著者に不思議な言葉を伝えて息を引き取ります。
「ありがとう」
それは、目に見えるものでもなく、耳に聞こえるものでもなく、直接心へ伝わるような不思議な言葉でした。
ミクから命の大切さを学んだ著者は、「どんな命もみんなミクと同じ命なのだから」と、多くの動物たちの最期を看取るようになります。
動物たちはみんな、命懸けで様々な経験を著者に与え、命の不思議と命の尊さを教えてくれました。
その多くの命に報いるためにも、著者は僧侶という生き方で感謝を伝えています。
人を亡くす悲しみ。
ペットを亡くす悲しみ。
その悲しみ。
その悲しみを癒やす経緯。
それらに一切の違いはない。
それを知っているお坊さんが、ペットロスでつらいこころに寄り添います。
基本情報
・タイトル :ありがとう。また逢えるよね。 ペットロス 心の相談室 増補改訂版
・著者/編者:横田 晴正 (著)
・発行日 :2021年5月16日
・ページ数 :240p
・出版社 :双葉社
【 言葉の贈り物 】
◾️あなたは理想のあなたを求めて後悔しています。
あの子は理想のあなたではなく、そのままのあなたを愛してくれましたよ。
◾️この世で愛する者を喪っても、あなたの心の中では失われません。
ずっと想いは変わりません。あなたがいる限り。
◾️今まであった幸せは消えません。そのままです。
別れがあっても消えることはありません。あなたが消さない限り。
◾️心から愛せる者がいたことは、大いなる幸せです。
たいていは自分を愛し、愛してほしいと望んでいるのですから。
◾️あなたの人生の長さと比べると、もっと一緒にいたかったと思うことでしょう。
でも、あの子の人生の長さで見てみると、あの子の年齢がいくつであっても、
全生涯はあなたと共にありました。
大好きなあなたと生涯を添い遂げたのです。
◾️目を閉じて太陽を見たことはありますか?
目を閉じて花を見たことはありますか?
目を閉じても太陽は見えますよ。温もりを感じる見方もあるのです。
目を閉じても花は見えますよ。香りを感じる見方もあるのです。
目で見えることだけに囚われていると、感じられないこともあります。
◾️一生の終わりに残るものは、集めたものではなく、与えたものです。
あの子は何かを集めましたか? あなたは何を与えられましたか?
生涯に残るものを与えられたことでしょう。
では、あなたはこれから何を与えますか?
◾️幸福とは物や財産の持ち方ではなく、心の持ち方です。
あなたは何も所有しないのに、幸せな生き方を実現してきた者たちを知っています。
次はあなたの行う番です。
◾️後悔することでしか分からない、今という時の大切さ。
悲しみに遭わなければ分からない、喜びという時の大切さ。
別れなければ分からない、共にあるという時の大切さ。
あなたは大切なことを知るでしょう。命からの贈り物です。
人間は忘れる生き物。
どんな感動もどんな興奮も時が経てば記憶の底に沈みゆき、その片鱗さえも見失いがちです。
それは読書も同じこと。
読んだ直度の高揚が、数日後にはすっかり雲散霧消…… などということも。
ですが、読みながら機微に触れた内容を整理しておけば、大切なエッセンスだけは自分の中に残る── はず。
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