毎年冬になると、ハンドクリームの海をさまよい歩いていました。
手足がカサカサしてくると薬局に飛び込んで、
大々的に宣伝されているオススメ商品のサンプルを試してみたり、
その横にある、いかにも効きそうなパッケージに手を伸ばしてみたり。
そして、
散々あれこれと迷った挙句、
「もう今年はこれでいいか」
と決めるのです。
迷って迷って決めたのに、
次の年に同じ商品を使うことはほぼ皆無。
去年の使い残しが引き出しの奥に転がっているのに…
ちょっと罪悪感に駆られつつ、
でももう使う気にはなりません。
そんなある時、皮膚には保護や排泄作用とともに吸収作用もあることを知りました。
えっ?
それって、口から食べたもののように、
皮膚に塗ったものも私のカラダに入ってくるってこと?
そこでちょっと気になりました。
私が今まで手足に塗ってきた商品の成分って一体何だったっけ?
効用ばかり気にして、成分までチェックしたことあったっけ…
そんなわけで、
できるだけ不純物が含まれておらず、
体内に入っても安全なものを、
と調べてたどり着いたのが、
ワセリンです。
ワセリン?
あの昔からある、油を固めたようなやつ?
うーん。
まぁ、ちょっと試してみるか。
どうせ試すなら純度100%で。
そう思って探すと、純度100%がなかなか見つかりません。
見つからないはず。
華々しいハンドクリームコーナーとは一線を画す、
薬局の地味な消毒コーナーとか塗り薬コーナーとかに置いてあったのです(当時は)。
けっこう大きな容器が多い中で、一番小さいものを購入しました。
使用してみると、ワセリン、しっかりハンドクリーム代わりになります。
手だけではなく、足もカラダも唇も、全身どこでもカバーする
ほぼオールマイティ。
「おぉ!」
ただ一つ欠点が。
パッケージが可愛くないのです。
「そんなのどうだっていいじゃない」
と思うかもしれません。
「これ一つで全身ケア。
何の文句があるのですか」
ごもっとも。
理性ではわかっているのです。
でも、ついつい違うパッケージに手を伸ばしそうになります。
実際、手を伸ばしました。
可愛くないパッケージを何種類か。
無いなら無いなりに目移りするもんなんですね。
はぁ…
そんな私が
ハンドクリームの海をさまよい、
ワセリンの湖をさまよい、
長い長い旅を終えたのは(大袈裟!)、
このワセリンに出会ったからです。
サンホワイトシルキーY-1。
プッシュ式エアレスボトル容器の、一風変わったワセリンです。
ワセリンなんてどれも一緒でしょ?
と思っていますか。
いやいや、違うんです。
ワセリンの使用量はほんのちょっとでいいので、
できるだけ薄〜く肌に伸ばしたい。
少しでも多めに塗ってしまうと、ベタベタして不快です。
でも、普通のワセリンは硬い。
そのままでは薄〜く伸びてくれません。
だからしばらく体温で温めて、ゆるくしてから塗っていきます。
でも、この一手間が意外とストレスなのですよ。
肌に乗せてしばらく待つ。
少し溶けてくるまで、ちょっとだけ待つ。
ちょっとの時間なんです。
ちょっとの時間、待てるだけの余裕が、いつもいつもあれば良いのですが…
そのちょっとの時間が待てないほど、余裕のない時もあります。
硬いまま塗って後悔したこともあります。
それが、
このワセリンはボトルから出た瞬間に、
もう柔らかいのです!
しかも、サラッとしている!
ワセリンでサラッなんて、
「ほんとにワセリン?」
です。
いや、ほんとにワセリンです。
純度100%。
ボトルの裏には、
成分:ワセリン
としか書かれていません。
どういう技術なのでしょうか。
しかもボトルも、かわいい、といえばかわいい。
ちょっと大きくて持ち運びには向きませんが、
自宅でしっかりケアしていれば、
意外と外出時でまで塗り直さなくても大丈夫。
何より、この使用感には代えられません。
今では、冬のカサカサ以外にも、
ちょっとかぶれてる?
ちょっとかゆいかも?
という時には薄く塗って様子をみます。
そうすると、いつの間にか忘れています。
肌のバリア機能復活!
全身のスキンケアに手放せない一本です。