生き方

読書

《書評》『読んでばっか』江國 香織

「本のプロが導く 夏の読書」と題する新聞誌面の中で、冒頭に取り上げられていたのが江國香織さんのこの本でした。気になりながらもなかなか手に取ることができず、今年(2024年)の異常ともいえる長い夏がようやく終わり、短い秋があっという間に通り過...
映画

《映画レビュー》『ロスト・キング 500年越しの運命(2023)』 私は強く感じる

昨年公開(2024年現在)の『パリタクシー』をAmazonプライムビデオで見終わったところ、関連作品として表示されたのがこの作品です。 公開されていたことさえ知らずに見逃していた作品ですが、実話をもとにしたヒューマンドラマ。興味をかき立てら...
映画

《映画レビュー》『パリタクシー(2023)』 大切なものは

私が学んでいるヨガ哲学の先生が、講座のなかで紹介してくださった映画です。 昨年公開(2024年現在)の作品なのに、先生にお聞きするまでその存在を知りませんでした。 フランス映画だから? ミニシアターでしか上映されなかった?ともあれ、Amaz...
読書

《書評》『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか』ジョナサン・マレシック

燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)。いつ頃からかよく耳にするようになった言葉で、文字面には馴染みがありました。 いやもしかして、自分もその状態に陥ったことがあるような気もします。 でも、あれは本当にそうだったのか?…… そんな感じで...
読書

《書評》『プラテーロとわたし』J.R.ヒメネス、絵=長 新太、訳=伊藤武好/伊藤百合子

詩人であり、絵本や随筆の傑作も多い長田弘氏。 そんな氏の数ある著作のなかで、私が初めて手にしたのは『私の好きな孤独』でした。そのエッセイのなかで紹介される書籍や物事はどれもが魅力的で、モチーフとなる作品を確認しながら読み進むことになりました...
読書

《書評》『私の好きな孤独』長田 弘

たまたま見ていたアニメの中で、登場人物が一冊の詩集を手にしていました。 その詩集になぜか惹かれ、実在するのか調べてみたら、本当にありました。馴染みの図書館でも蔵書を持っていることがわかり、早速足を運んだものの、 愛する人を失う経験をテーマに...
読書

《書評》『自分では気づかない、ココロの盲点』池谷 裕二

著者の最新刊『夢を叶えるために脳はある』は、脳の解説本というには長大なボリュームで、 脳はもちろん、科学、生命、人間、宇宙など広範な話題を巡りながら高校生たちと一緒に脳のビジョンを築き上げていく漂流奇譚です。その中に「ヒトらしさ」、つまり脳...
読書

《書評》『キオスク』ローベルト・ゼーターラー

著者の『ある一生』の世界に引き込まれ、 同じシリーズ(新潮クレスト・ブックス)、同じ訳者の『野原』を読み、 そして本書が3冊目。先に読んだ2作品が、 たいして大きな事件も起きない名もなき男の生涯や、 かつて小さな町に暮らした死者たちの悲喜交...
読書

《書評》『野原』ローベルト・ゼーターラー

著者の『ある一生』という一冊の本。 名もなきある男の一生が、静かな筆致で綴られた短い物語です。でもその短い物語のなかに、壮大な世界が広がっていました。読んでいると心が凪いでくる      胸の奥が満たされる ──そんな世界に惹き込まれ、著者...
読書

《書評》『ある一生』ローベルト・ゼーターラー

いつも楽しみにしている夕刊紙面の映画紹介ページ。 ある日のその紙面。 メインの映画ではなく、二番目に紹介されていた小さな記事で、『ある一生』という映画を知りました。名もなき男の一生を描くヒューマンドラマ。 岩山に立ち、眼前に広がる壮大な雪嶺...