哲学

読書

《書評》『生き上手 死に上手』遠藤 周作

先日読んだ、河合隼雄先生の『こころの処方箋』のあとがきで、「『呪文』という言葉は、実は遠藤周作『生き上手 死に上手』(海竜社刊)から教えられたことである。正しいとか正しくないとか、教えられるとか言うのではなく、『呪文』を唱えていると心が収ま...
読書

《書評》『訂正する力』東 浩紀

新書大賞2024が発表された時、第2位『訂正する力』と第3位の本書『客観性の落とし穴』に興味を惹かれ、すぐに図書館で予約しました。 『客観性の落とし穴』に続いて借りることができたので、すぐに読み始めました。訂正する力 じつは••••••だっ...
読書

《書評》『CARPE DIEM 今この瞬間を生きて』ヤマザキマリ

かつて、奇抜な設定と阿部寛さんの演技に大笑いさせてもらった映画『テルマエ・ロマエ』。 その原作者であるヤマザキマリさんが老いと死にまつわるエッセイを書かれました。マリさんの、老いと死への向き合い方に興味を惹かれて、手に取りました。CARPE...
読書

《書評》『六つの星星 川上未映子対話集』川上 未映子

図書館で著者の『ヘヴン』を探している時、たまたま近くにあった本書。 見るともなく目次を開くと、「『ヘヴン』をめぐって」という文字が目に入り、『ヘヴン』と一緒に借りていました。 『ヘヴン』読後の参考に借りたようなものですが、それ以外の対談も興...
読書

《書評》『ヘヴン』川上 未映子

映画「PERFECT DAYS」のパンフレットに載っていた、柳井康治氏との特別対談。その対談での彼女の発言にいちいち頷いている自分がいて、どんな文章を書く方なのか興味が湧きました。 著者初の長編小説であるという『ヘヴン』。 単行本の硬く分厚...
読書

《書評》『こころの処方箋』河合 隼雄

先日読んだ、武田砂鉄著『わかりやすさの罪』の中で、この本についての文章がいくつか出てきました。「人間が勝ち負けに急ぎすぎていること、 それこそ、論破する快楽を求めすぎていることを諭す。 論破などできないし、そもそも理解することはできないのだ...
読書

《書評》『わかりやすさの罪』武田 砂鉄

なぜこの本を図書館で予約したのか…忘れた頃に順番が回ってきて、思い出そうとしながら読み始めましたが、読んでいるうちにそんなことはどうでも良くなってしまいました。その時の私は、この本の何かに引っかかって予約した。その何かを知りたくて、読み進め...
読書

《書評》『『ロッチと子羊』で学ぶ 中高生のための哲学入門』小川 仁志、『ロッチと子羊』NHK制作班 

新聞の人生案内。哲学者 小川仁志さんの回答がいつも面白くて、著書があれば読んでみたいと思っていたところに見つけた本です。中高生だった時代は遠い昔ですが、そこはひとまず置いておいて、読ませていただきました。『ロッチと子羊』で学ぶ中高生のための...
映画

《映画レビュー》『PERFECT DAYS(2023)』 何も変わらないなんてことはない

役所広司さんが布団にうつ伏せになって、小さな読書灯で本を読んでいる映画のフライヤーを見た瞬間、脳裏にその映像が焼き付いてしまいました。これは映画館で見たい、と、劇場に足を運んだ作品です。作品情報・製作年:2023年・製作国:日本・劇場公開日...
読書

《書評》『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』佐々 涼子

新聞の文化欄で、佐々涼子さんのことを知りました。『夜明けを待つ』という作品集のあとがきに、自身の希少がんについて、「希少」は、私には「希望」と見えてくると書かれていると紹介されており、どんな作品を書く方なのか読んでみたくなりました。佐々涼子...