人生

読書

《書評》『水車小屋のネネ』津村 記久子

何で見たのか、2024年本屋大賞のノミネート作品はどれも面白そうでしたが、その中で惹かれたのが『水車小屋のネネ』に添えられていた一文でした。誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ本文に出てくる言葉でしょうか。 ちょうどその頃「利他...
読書

《書評》『神の子どもたちはみな踊る』村上 春樹

村上春樹の作品が初めてアニメ映画化された「めくらやなぎと眠る女」。 その原作だと思って手にした『めくらやなぎと眠る女』(新潮社)が実は原作ではなく、映画に関連した短篇3作品を含む24の短篇コレクションであったことに驚きつつ(ちなみに、映画は...
読書

《書評》『めくらやなぎと眠る女』村上 春樹

映画やドラマに原作がある場合、できるだけ先に原作に触れるようにしています。なにせ、映像の力は強烈なのです。 映像は物語の輪郭を明確に描き、世界をそこに固定します。 映像を見てから原作を読んでも、そこに現れるのは映像で登場したキャラクター、映...
読書

《書評》『「むなしさ」の味わい方』きたやまおさむ

新聞の書評欄に「むなしさ」という文字を見つけ、そのまま読み進めてしまいました。「きたやまおさむ」という著者のお名前や「帰って来たヨッパライ」という曲名にはピンと来ませんでしたが、「おらは死んじまっただ〜」のフレーズは、かつてよく耳にしたよう...
読書

《書評》『八月の御所グラウンド』万城目 学

今年の初めの頃だったか、第170回直木賞受賞の本書が新聞に大きく載ってました。選考委員の方々の言葉が並びます。「万城目さんしか書けない奇跡的な小説。」 「日常にふわっと入り込む非日常が、本当に巧みに描かれている。」 「うだつの上がらない主人...
読書

《書評》『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』佐々 涼子

佐々さんのエッセイとルポタージュの作品集『夜明けを待つ』を少し前に読みました。 読む者の心を揺さぶるノンフィクションの原点を垣間見せてくれるような1冊です。そこに収められた作品に触れているうち、まだ読んでいない著者のノンフィクションを読みた...
映画

《映画レビュー》『プロミスト・ランド(2024)』 マタギ魂が継承するもの

何がきっかけかは定かではありませんが、マタギという言葉は子どもの頃から知っていました。 きっかけが何であったにせよ、私にマタギを決定的に印象づけたのは、おそらく『銀牙-流れ星 銀-』。 熊犬・銀をリーダーに、個性豊かな犬たちが人喰い巨熊に立...
ヨガニドラ

究極の癒し「ヨガニドラ」で唱えるサンカルパとは? 〜潜在意識に種をまく〜

究極の癒し「ヨガニドラ」。そんなヨガニドラでは「サンカルパ」を唱えます。このページではそのサンカルパについて解説していきます。この記事は、ヨガニドラの全体を解説したページの「③一般的なヨガニドラの流れはどんなものですか?」を掘り下げた内容で...
読書

《書評》2024年上半期:読書のまとめ

fuuingyogaに掲載している書評から、2024年の上半期に公開した書評を、ジャンルごとにご紹介します(ジャンルは私の感覚です)。興味を持たれた方は、書評本編も読んでみてください(書名をクリックすると本編にジャンプします)。小説(5冊)...
読書

《書評》『夜明けを待つ』佐々 涼子

私が著者のことを知ったのは、たまたま開いた新聞の文化欄で次のような文章を目にしたからです。 「希少がん」。いい響きではないか。(中略)「希少」は、私には「希望」に見えてくる。この文章は本書のあとがきに書かれているものですが、私はこの一文に目...