ヨガをめぐるこぼれ話 ─ 遅ればせながらの仙骨 ─

ヨガ余聞

今日はムーンデイ、満月です。

ヒトも自然の一部。
月の満ち欠け、潮の満ち引き、
日が昇り日が沈み、季節が確実に巡りゆく …
その大いなる循環の中で生かされています。

そんなムーンデイに、「仙骨」について思いを巡らせてみました。

……──…──…──…──…── 🌕 ──…──…──…──…──……

先日、仙骨の治療を専門にされている方のお話を聴く機会がありました
(ちなみに、仙骨神経に持続的に電気刺激を与える仙骨神経刺激療法や、オステオパシーの技術の一つとして用いられる頭蓋仙骨療法ではありません)

それにしても……

← これですよ !!
  これ専門!
  なんとニッチでマイナーな!

── と思いませんか?
それとも、
ヨガを学ぶものとしてその考えはいかがなものか、
ですか?

う〜ん。
とにかく、仙骨の治療を専門にされている方のお話を聴いたのです。

もちろんヨガでも、仙骨は重視されています。

仙骨は、上半身と下半身をつなぐ要であり、骨盤と背骨をつなぐ重要な骨です。
仙骨がなければ骨格は崩壊し、人としての形を保つことができなくなりますし、
仙骨は体の中心に位置し、人間の身体活動のほぼすべては、仙骨を介して行われています。
仙骨が整っていると姿勢は安定し、自律神経が整い、心の安定にもつながります。

もう少し精神的な話をすれば、仙骨の内に曲がった形状は「魂の座」とも呼ばれ、自分の魂を抱きかかえている場所とされます。

仙骨はエネルギーの出発点であり、
宇宙エネルギーの受信機であり、
霊的なメッセージや直感が届くところ。

エネルギーの源であり宇宙との接点でもある仙骨を整えることで、自分にとっての最適な状態が感じられるようになるのです。

とはいえ、いきなり「仙骨を整える」と言われても困ってしまいますよね。
普段それほど馴染みがなく、しかも体の後ろにあって目で見ることもできない骨を整えるって……いったいどうやって?

かくいう私も、仙骨の重要性を頭では理解していながら(と書きながら、今回お話を聴くまではそれもちょっと怪しかった。ひぇ〜)、意識的に整えていたかと言われたら……恥ずかしながら答えはノーです。

そもそも、整えるためには感じられなければ始まらないのですが、仙骨なんて感じられますか?
座った時に座面にあたるのは坐骨だし、立ったり歩いたり、そしてヨガのアーサナ練習をする時にも、骨盤を意識することはあっても仙骨???
(大体、仙骨は骨盤の間に挟まれてしまっているし、骨そのものには感覚を感じる知覚神経がないのだから、仙骨を感じるなんてどだい無理なんだよぉ……とやけっぱちになりそうな気持ちにはご退場いただいて)

ではどうするか。
それは、骨そのものを感じるのではなく、周囲の動きや体の中心としての感覚から感じ取る、
つまり、感知するのです。

感知って……
またまたいったいどうやって?
はい!
誰にでもできることがあります。

「ただ意識を向ける」

これです。
骨盤の位置を把握し、そこへ意識を向ける。
それくらいなら、できそうではないですか?

骨に意識を向けて何になるの?
仙骨なんて意識しなくても、生活できてるし……
仙骨を意識したら、心身が整うって言うけど証拠は?

たしかに。
私も少し前までは、そんな考えがなかったことを否定できません。
何になるのか?
今まで生活できてたし……
だから、意識的に整えていなかったわけです(反省)

ですが、「仙骨のみ」を治療されている方のお話を聴いてしまったので(そしてそのお話があまりにも興味深かったので)、これは私にとって、仙骨を意識するタイミングだったのだと思います。

何になるのかは、遅ればせながら自分の体で試してみるしかありません。
「変わった」と思える日が来たら、それが証拠。
証拠は自分でつくるのです。

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