読書 《書評》『他者の靴を履く アナーキック・エンパシーのすすめ』ブレイディみかこ 私がブレイディさんの著書を読むようになったきっかけは、本書の文庫本が刊行されたことを知らせる新聞広告を見たことです。「『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の大人の続編」そんなふうに書かれていました。『ぼくはイエローでホワイトで、ち... 2024.09.20 読書
読書 《書評》『パン屋再襲撃』村上 春樹 『神の子どもたちはみな踊る』の書評の文頭にも書いたことなのですが …村上春樹の作品が初めてアニメ映画化された「めくらやなぎと眠る女」。 その原作だと思って手にした『めくらやなぎと眠る女』(新潮社)が実は原作ではなく、映画に関連した短篇3作品... 2024.09.13 読書
読書 《書評》『水車小屋のネネ』津村 記久子 何で見たのか、2024年本屋大賞のノミネート作品はどれも面白そうでしたが、その中で惹かれたのが『水車小屋のネネ』に添えられていた一文でした。誰かに親切にしなきゃ、人生は長く退屈なものですよ本文に出てくる言葉でしょうか。 ちょうどその頃「利他... 2024.09.06 読書
読書 《書評》『ライチョウ、翔んだ。』近藤 幸夫 新聞の読書面に、 「ライチョウのおかげで人生の第2の扉を開けてしまった」 と苦笑する著者が紹介されていました。どんな本かと調べてみたら、表紙のその愛らしさに思わず記事を読み返してしまいました。そんな愛くるしいライチョウを中央アルプスに復活さ... 2024.08.30 読書
読書 《書評》『神の子どもたちはみな踊る』村上 春樹 村上春樹の作品が初めてアニメ映画化された「めくらやなぎと眠る女」。 その原作だと思って手にした『めくらやなぎと眠る女』(新潮社)が実は原作ではなく、映画に関連した短篇3作品を含む24の短篇コレクションであったことに驚きつつ(ちなみに、映画は... 2024.08.27 読書
読書 《書評》『めくらやなぎと眠る女』村上 春樹 映画やドラマに原作がある場合、できるだけ先に原作に触れるようにしています。なにせ、映像の力は強烈なのです。 映像は物語の輪郭を明確に描き、世界をそこに固定します。 映像を見てから原作を読んでも、そこに現れるのは映像で登場したキャラクター、映... 2024.08.16 読書
読書 《書評》『「むなしさ」の味わい方』きたやまおさむ 新聞の書評欄に「むなしさ」という文字を見つけ、そのまま読み進めてしまいました。「きたやまおさむ」という著者のお名前や「帰って来たヨッパライ」という曲名にはピンと来ませんでしたが、「おらは死んじまっただ〜」のフレーズは、かつてよく耳にしたよう... 2024.08.13 読書
読書 《書評》『八月の御所グラウンド』万城目 学 今年の初めの頃だったか、第170回直木賞受賞の本書が新聞に大きく載ってました。選考委員の方々の言葉が並びます。「万城目さんしか書けない奇跡的な小説。」 「日常にふわっと入り込む非日常が、本当に巧みに描かれている。」 「うだつの上がらない主人... 2024.08.09 読書
読書 《書評》『紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている 再生・日本製紙石巻工場』佐々 涼子 佐々さんのエッセイとルポタージュの作品集『夜明けを待つ』を少し前に読みました。 読む者の心を揺さぶるノンフィクションの原点を垣間見せてくれるような1冊です。そこに収められた作品に触れているうち、まだ読んでいない著者のノンフィクションを読みた... 2024.08.02 読書
読書 《書評》『嫉妬論 民主社会に渦巻く情念を解剖する』山本 圭 新聞の書評欄に載っていた本書。 その「嫉妬」という文字に、強く目が引き寄せられました。子どもの頃から絶え間なく、熾火のようにちろちろと燃え、普段は鳴りを潜めているものの、何かの拍子に燃え上がる ── 。そんな「嫉妬」。本書は、なにかと厄介な... 2024.07.26 読書