生姜の効能を3つの成分から徹底解説 〜心身を軽やかに保つためのヒントを解説しています〜

食の周辺

巷に溢れる健康情報に、迷ってしまうことがありませんか?
私もうろうろと迷っていた時に、健康的な生活について全般的に学ぶ機会がありました。
そこで学んだ中から、これは自分の生活に生かしていきたいな、と思った事柄を少しずつまとめています。
この記事を読まれたどなたかのお役に立てば嬉しいです。

生姜にはカラダに嬉しい効能がたくさんあります。

この記事では、カラダの健康を手助けしてくれる生姜の効用を、
3つの成分に注目してまとめてみました。

気になる項目がある方は、目次でジャンプしてください。

生姜の出荷方法による分類

最初に、生姜の分類についてみておきます。
一般的に生姜は根茎部分を食用とされますが、栽培方法や収穫方法によりいくつかに分類されます。

新生姜

  • 生姜の根茎部分を初夏に収穫してすぐに出荷されるもの
  • 辛味が弱く柔らかいことから、生食や甘酢漬けに向いている

根生姜

  • 新生姜を貯蔵したもので、一年中出荷される
  • 通常店頭で販売されているものはこの生姜
  • 前年に収穫されたものをヒネ生姜(老ね生姜)という

葉生姜

  • 新生姜を早採りして葉がついたままのもの
  • 春から初夏の若いうちに収穫される
  • 生食、料理の付け合わせ、お酒のおつまみなどで食される

含まれる成分

生姜がカラダに有効な働きをもたらすのは、主に次の3つの成分が関係しています。

ジンゲロール

  • 生の生姜に含まれる辛味成分
  • ファイトケミカル(植物が自身を守るために生成する物質)の一種
  • 酸素に弱いため、空気に触れる時間を短縮することが大切

ショウガオール

  • ジンゲロールを加熱・乾燥すると、より強い刺激を持つショウガオールになる
    (これにより、生の生姜より乾燥生姜の方が辛味が強くなる)

ジンゲロン

  • 生姜の主要な香り成分の1つで、辛味はない
  • ジンジャーエールなどの香料に使用されている
  • 新鮮な生姜には含まれず、ジンゲロールを加熱して得られる

成分の効能

上記で示した3つの成分の効能をみていきます。

生の生姜

 ジンゲロール

  • 血管を拡張させ、血圧を下げる
  • 手足を素早く温めるが、深部の熱は奪われ体温がやや下がる(発汗作用で解熱効果、風邪予防に効く)
  • 殺菌作用や免疫機能の維持
  • 胃腸の働きを整える

生の生姜にはタンパク質分解酵素も含まれており、消化促進や胃もたれ予防にも効果を発揮します。
食品に含まれる酵素について詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ

加熱・乾燥生姜

 ショウガオール

  • 血の巡りをよくする
  • カラダの深部の熱を作りだし、カラダを温める(体温自体が低い冷え性におすすめ)
  • 痛みの原因となるプロスタグランジンの生成を抑える
  • 80度で3時間加熱すると増加する

 ジンゲロン

  • 強力な発汗作用がある
  • 脂肪の分解を促す

取り入れ方と気をつけること

いろいろな効用のある生姜。
いくつかの取り入れ方気をつけたいことを紹介します。

取り入れ方1:生の生姜

みずみずしい新生姜は生で食べるのがおすすめです。
甘酢漬けや醤油漬けにすると保存もききます。
根生姜(一般的な生姜)は新生姜に比べて辛味が強いため、すりおろして薬味にしたり、肉や魚料理の下味に使われることが多いです。
チューブの生姜は使いやすいですが、加工する過程で空気に触れ、ジンゲロールが酸化して働きが弱くなっている可能性があります。

取り入れ方2:加熱・乾燥生姜

市販の乾燥生姜や生姜パウダーを取り入れるのもおすすめです。
特に生姜パウダーは食べ物となじみやすく、取り入れ方が広がります。
紅茶やココアなど好きなドリンクに加えると、いつもと違うスパイシーな味を楽しめます。
また、料理(味噌汁やスープなどの汁物、カレーやシチュー、煮物、あえもの、炒め物など)や、お菓子(クッキー、ケーキなど)のアクセントや隠し味にも使えます。

気をつけること

胃への刺激が強いので、生姜の摂りすぎには注意が必要です。
1日の摂取量の目安は、生の生姜で10グラム、乾燥生姜では1〜2gです。
また、冷え性の方は、生より加熱・乾燥した生姜をとった方が根本的な冷えの改善につながります。

まとめ

いかがだったでしょうか。
今回は生姜についてみてきました。
特徴を一覧表にまとめておきます。

  加熱・乾燥
有効成分 ジンゲロール(辛味) ショウガオール(辛味)
ジンゲロン(香り)
効 能 血管拡張
カラダの末端を温める
殺菌作用
免疫機能の維持
胃腸の働きを整える
血の巡りをよくする
カラダの深部を温める
鎮痛作用
発汗作用
脂肪の分解を促す
摂取方法 甘酢漬けや醤油漬けにする
すりおろして薬味にする
料理の下味に使う  など
ドリンクに加える
さまざまな料理、お菓子に加える 
             など
注意点 胃への刺激が強いので摂取量に気を付ける
冷え性の場合は、加熱・乾燥生姜の方が冷えの改善につながる

生姜は生薬にも使われるように、
カラダに有効な働きをもたらす食べ物であり、
古くから重用されてきました。

そんな生姜を日々の食に取り入れて、カラダと心を軽やかにしていきましょう。

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